「最後の奇跡」は
目の前で起こった。
ジョアン・ジルベルト@国際フォーラム。
去年は1時間押しで、しかも20分の「瞑想時間」
があったとかで。今年は20分押しでしたがね。
大きな大きなステージにギター一本で、
いすに座ってしとしとと歌うその姿は
大きなビロードの宝石のケースの中に
アンティークの真珠が一粒ぽつんとあるようで
珍しい蓄音機からの小さな繊細な音を
ひとつとして聴きのがさまいと皆で息を
殺してるようで
はたまたものっすごい高くて幻と呼ばれる
ショコラをそこにいた人の数で割って、
そのほんの少しのかけらを
みんなでじっくり口の中で溶かして味わってる
ような
ほろ苦くて、甘くて、香りがほわんと鼻からぬけ
るような、そんなかんじでした。
紙の音さえ響いてしまう。深呼吸すら、できない。
そんな不思議な空間。
曲の間でみんな座りなおしてたよね。笑
途中、まわりの人が少しずつ舟をこぎはじめ・・・
隣の人は、撃沈してました。ちーーーーーーーん。
確実にα波でちゃってましたよね。
私もそのうちエコノミー症候群が心配になってきたり
空耳アワーが始まってしまい「~~ヒジカタ~♪」
「~~ばっか~♪」「喰わん、喰わん、喰わん、喰わん♪」
ジョアン・タイムな脳内になっていきました・・・・
セットリストはナシ。そのかわりレパートリーを
書いた大きな縦長の紙が、ステージ上に3枚。
ボサノバの神は気づけば2時間半もMCもなしに
歌い続けていたのです。
「イパネマの娘」を最後に、神は私たちに深々と
何度も頭をさげると、ステージをあとにしました。
地球上の日本の裏側の国にはこんな音楽が
流れているのでした。
私のライブ運はまだまだ爆走中!
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